「…っ大体、どうやって家に入った訳?」

あたしは
面倒になったから話しを変えた。
これは結構気になっていた。


「う〜ん?内緒」

「あんた、さっきからそればっかりね……」

美少年の癖に
性格はムカつくなぁ…。


「―あ、じゃあ。これだけは教えてあげるよ」

「え…?」

少年は、あたしの耳に口をよせ、呟いた。






「―僕は、雨の子だ」


「は…?」


「それじゃ、次の雨の日に会おうね」




少年は、玄関からゆっくりと部屋を去って行った。


あたしは、追うこともせず、部屋に突っ立っていた―…。