何となく覚えているレシピで、
何となく作ってみた。

…ちょっと美味しそう。


仕上げに、
ふわふわに焼いた卵を
ご飯の上に盛りつけた。


…我ながら傑作。








―…コト…
作ったオムライスを
リビングの机に置き、
ケチャップをかけて
熱いうちに食べた。


心が落ち着いた気がした。





それから、
あの不思議な少年の事を
じっくり考えてみた。


どうして、
この家に来たのか。

どうして、
あの日にちに来たのか。

どうして、
私だったのか―。





オムライスを食べ終わるまで考えた。
でも、
答えは一つも解らなかった…―。