水色べんとう

「朝は、忙しいんです」

「そうなの?」

「はい。遠くの方から通学しているので……」

「ふうん……お母さんは?」
 
私は数秒固まってしまった。でも、少しだけため息をつくだけにして、なにも言わなかった。それに、初対面のお弁当屋さんの立ち話にここまで付き合うのも、おかしな話だなと思ったので、「そろそろ失礼します」と言って頭を下げた。