水色べんとう

「いらっしゃい、お客さん」
 
アイガミさんはふふふと笑う。私は、どうもと頭を下げた。

「あの……これ、返しにきました」

「ああ、おべんとうばこ返しにきてくれたんだ」
 
べつによかったのに、とアイガミさんは言う。この人がおべんとう、と言うと、漢字じゃなくて平仮名のおべんとう、というような柔らかいかんじがする。なんでだろう