水色べんとう

「あ、空ちゃーん」
 
あたしに向かってひらひらと緩く手を振るのは、相上双太さん。柔らかく笑うその表情は、まるで天使のようだった。

「こんにちは、相上さん」

「はいこんにちはー。今帰り?」

「ええ。部活だったんで」

「そっかそっかー。お疲れ様」

「ありがとうございます」
 
あたしは薄く笑ってみせた。それから数秒、黙りこくって考える。

「あの、相上さん」

「? なに?」

「お話聞いてもらっても、いいですか?」

「ああ」
 
相上さんは嬉しそうに笑った後、

「いいよ。この時間はお客さんも来ないから、暇だったんだ」
 
そこ座って、とベンチを指す相上さん。ソーダ味のアイスをくれた