水色べんとう

「……笹木さあ」
 
そこは夕方の屋上だった。あたしは、一人で沈んでいく夕陽を眺めていた。すると突如横に現れたのは、バスケ部の練習着を着た笹木圭輔だった。あたしの部活はもう練習は終わっていたので、あたしは普通に制服だった。

「なんか用があるなら、言いなさいよ」

「べつに」

「部活は?終わってないんでしょ、その格好じゃ」

「さぼった」

「おいこら」
 
あたしはふっと軽く吹きだした。この笑みは、本物だったと思う。さくらと話しているときと、こいつと話しているときだけは何故か、気楽でいられる。