水色べんとう

「な、なんで?」

「意地悪ばっかされるし。ブスブス言われるし。もう、最悪だよー」
 
困ったもんだ、と、うんざりしたようにさくらは言う。
 
あたしは、心の中で笹木を憐れみながら、曖昧に頷いておいた。

「でも、いつかは、そういう存在があらわれるといいなあ」

「ふうん……好みのタイプとか、ないの?」

「えー。優しい人、かなあ」
 
笹木よ、失恋お疲れ様。
 
あたしはクラスメートの失恋を勝手に決めつけていた。