水色べんとう

おいしい。
 
この世のものとは思えないおいしさ、というのだろうか……いや、そうじゃない。なんだか、自分がずっと求めていて、それでも手に入らないと諦めかけていたものが、いきなり手に入ったような感覚がする。

それは、手作りというものの暖かさなのか、それとも、ただ単に舌が美味に飢えていたのか。

「おいしい?さくら」

「うん……すごく、おいしい」

「そう。よかったね」
 
空は、自分は食べていないのに凄く嬉しそうに笑った。

野菜ジュースはもう飲み終わってしまったのだろうか、今度は豆乳のパックにストローを差し込み、箸を片手に持って、自分のお弁当を食べ始めた。