水色べんとう

「うわあ……」
 
と。私は思わず感嘆の声をもらしてしまった。おいしそう。凄くおいしそうだ。思えば、こんなに凝った手作り弁当が自分の前に置かれるなんて、母親がいなくなってから一度もなかった。

「なにそれ、すごいおいしそうじゃん!食べなきゃもったいないよ」
 
目を輝かせた空が物欲しそうにお弁当箱を覗く。私は、数秒考えた後、食欲に勝てずにそのお弁当に箸を(なんと、高そうな木の箸までセットになっていたのだ)つけた。