なんかさっきから、あたしばっかり言われてて。


あたしだって、言いたい事は山ほどあるんだよ?


「なによ……真琴だって、浮気したじゃん」

「はぁ!?いつだよ?」


聞こえないように呟いたのに、真琴は聞こえてたのか怒り出す。


「きっ…昨日!女の人とカラオケ行ったでしょ」

「昨日?だからあれは会社の奴らだって。男も居れば女も居るに決まってんだろ」

「でっでも、女の人が真琴のこと坂下くーん?なんて、甘ったるい声で呼んでたじゃん!」

「甘ったるくなんかねーっつの。つかアイツ友達の彼女だし。あり得ねー」

「……え?」


呆れたような溜め息を吐いた真琴。


……友達の、彼女?
うっそーん!!


じゃああたしの勘違い!?恥ずかしい!


「…なに?ヤキモチ妬いたの?」

「…うっ…」


……その通りです。


観念して小さく頷くと、真琴の抱き締める力がさらに強くなった。