久しぶりに来た丘は、昔と何も変わっていなかった。 「座ろう」 促され、ふたり寄り添って座る。 「………………あなたが、あの時の人だったんだね…………」 暫く沈黙が続き、意を決して口を開く。 「……あなたが、約束の人なんだね・・・」 うん、彼は頷いて、 「……久しぶりだね……」 風が、頬に触れた。