…あぁ、そうか

男が倒れた。脳には少女と同様、喉にぽっかりと穴を開いた状態で。死んだのだ、男は。俺が殺したのだ。俺が手に持っていた、この銃でー

しかし、なにも感じない。

少女の時のように、家族に似ていなかったからではない。少なからず、今まで人を殺めたときは気分が悪くなった。罪悪感があった。

しかし、なにも感じない。なにも、感じないのだ。目の前で人が死んだのに、自分で人を殺したのに。まるで雑草を踏み潰した時のようにーなにも、感じないのだ。