え…っ!それって…!




「認めて…下さったんですか…?」




あたしは初めて、言葉を発した。

緊張で胸がはち切れそう…。




玲央くんのお父さんはフッと笑って




「私から言わせないでほしいな」




と言った。




え、え、え…じゃあ…。




「親父…っ」


「何だ」


「ありがと、ぅ…っ」




玲央くんの“ありがとう”を聞いた途端、乾きかけていた涙が、またぶわっと溢れ出した。




よかった…っ、よかった…。

ほんとにほんとに、よかったよ…。




「二人とも、5時間目遅れるなよ」




校長先生は、さっきまで座っていた椅子に腰をかけた。