「それにしても懐かしい。こうやってお前とここで話するのも・・・。」



そういいながら、正嗣は、部屋の片隅にあった蓄音機の針を下ろす。聞こえてきたのはJAZZ。

正嗣が、この部屋でいつもJAZZを聞いていたのは知っていた。改めてその音を聞くと懐かしく感じていた。

「そういえば、何年前だったかな・・・リビングにJAZZの本忘れちゃって・・・。取りに行ったら火燐と風燕が読んでてさ~・・・ハハハ(笑)」

何を思い出したのか、正嗣は急に笑い出した。それを見ていた緑涼は首をかしげる。