(救護室)


「遅い!何やってんだ!早くナイフ用意しろ!」



部屋中に凜香の怒号が響き渡る。



「救急部隊が来るまで時間が掛かりすぎる!ここでオペするぞ!輸血の準備もして!」



凜香は、火燐の血の気の無い顔を見ながら、自分の手の感覚で怪我の度合いを確かめていく。


「酷い状態じゃ・・・でも、助けてやるからな、火燐!」


そういながら、手術の準備を始める。