街に出るまでの薄暗い道をみんなで話しながら歩く。しかし椿は、火燐に手を握られ、火燐ペースで歩いている感じ。少し早く、歩幅も少し大きい。椿にとっては、付いていくのも精一杯である。

「火燐!!もう少しゆっくり歩け!椿、疲れてしまうでねぇか?」


後ろを歩いていた緑涼が火燐を注意すると、火燐は「じゃ、椿ちゃんをだっこするからいいべ!」といって手を離そうとしない。



「あれは、旅館に着くまで離すつもりないな。火燐の性格考えると(笑)」
「俺、一回キセルで叩いて離したほうがいいかな?」
「キセルが傷むだけですよ、禮漸さん・・・」
「そのうち、大きな刀が出てきて切り離すか・・・面白いから様子見・様子見♪」



禮漸と蓮流と風燕は、そんな椿達の様子を見ていつ緑涼が刀を抜くか、そんな話をして盛り上げっていた。