「なぁ・・・。」

鬼は、私に背中を向けながら声をかけてきた。

「・・・」
「腹割って話さんか?今。」

鬼は私のほうを向きなおし、真剣な目でそういった。

「出て行っ・・・。」
「正嗣に頼まれたんだ俺。お前さんのこと。」



・・・



「俺が死んだら、娘のこと頼むって。何もしてやれなかった俺の代わりにってさ。だからさ・・・」

「親父は、どこまで私を苦しめたらいいんだよ!もうマジ帰ってこなきゃよかった!」

そういって近くにあったクッションを鬼に向かって投げた。

鬼の身体に当たったが、鬼は悲しそうに私を見つけるだけで何も動じない。

むかついて、近くにあったいろいろなものを投げまくった。

それでも鬼は動じなかった・・・。