「酒も届いてるか?」

「さっき受け渡しのときに言ってたんすけど、一部の酒だけ、現地で受け渡しって事になったっす。」

「どの酒だべ?」

「水の雫と柘榴のリキュール。持ってくる時に事故ったらしくって・・・」

「そうか~。」

「無料で交換って事になりました。あと、ついでに頼んだんだんすけど、豆腐と油揚げ売り切れで1週間後入荷らしいっす。」

「うわぁ~・・・当分、味噌汁できないべ・・・。」

「そうっすね・・・。」

この話を火燐さんが聞いて無くってよかった。
椿の心の中にはその言葉でいっぱいだった。


その頃ベットルームでは、火燐と蓮流が眠っていた。火燐に至っては、ベット
から転げ落ちたのか床で眠っている。

風燕は、目的地まで運転を担当。
眠気を紛らわすために時々、ブラックコーヒーに口をつける。


「がんばれ・・・あと少しだ・・・。」


そう言い聞かせながら・・・。