校舎裏に到着して、ふたりで地面に腰をおろす。


あたしのとなりに座った九条くんは、さりげなく腰に腕をまわしてきた。


「…ヤダ、ちょっと…九条くん!?」


「やっと、ふたりっきりだな」


九条くんはすごく嬉しそうな顔で無邪気に笑う。


…そんなに嬉しそうな顔をされたら、なにも言えなくなっちゃった。


まあ…あたしも、人前でくっつかれるよりかは、ここでこうやってる方が全然いい。