トントン、という軽快な音。 これって……まさか…… すると、音をたてていた人物があたしに気がついた。 「……音羽?」 「湊先輩……」 意外だった。 驚きすぎた。 だって……湊先輩は朝が弱いからいつも時間ギリギリに来るのに… …。 「……先輩、どうしたんですか?」 「そんなにビックリ?」 「ビックリっていうか……この後雪でも降るんじゃないかって……」 「ははっ! 俺だって早起きぐらいするよ」 今まで一年間こんなに早く来たことないですよね……?