「俺は大丈夫。薬が効いてる。それより、もう時間が遅い。早く帰れ」 「えっ?」 彼女は窓の外と時計を見渡し、 「ホント!!もうこんな時間」 「ん、だからもう帰れ……な?」 「あっ、はい!!また明日来ますね?」 彼女はニコッと微笑んで病室を後にした。 “また明日も” フッ…怪我をするのも悪くねぇ。 彼女の笑顔を見て少し早まる鼓動。 前ほど暴れ出す事はないが、 変わりに心の奥が温かくなる。 フッ……。 彼女の事を“好き”と、 自覚したからなのかもしれないな。