「え、そうなんですか?……あの、名前聞いてもいいですか?」



『うん。俺は、奏。神澤奏』



「………奏…さん」


「さんいらないけど」


「…じゃあ、奏くん?」


「まあいいや。あんたは…守本…だよな」

あたしの名前…

そういえばさっきナースコールしてくれた時も、ふつうにあたしの名前言ってくれたよね。


「うん。守本夏帆」



名前を言った…とき。

なぜか、
胸がドキドキして、なぜか…嬉しくて。