君色。-kimi*iro-


悪態を付いたのだって恥ずかしかったから
俺だって茶芽さんは親父みたいな人だ



「…茶芽が言った通りだね」

「だろ?」

「……何がですか?」

「ふふっ。良い子でとっても……人を見る目がある」

「?」

「あなたが茶芽を見つけてくれたのよ。抜け殻だった茶芽を」

「…よく分からない、です」

申し訳なくて少し俯いた



「あなたは、困った人を見つけられるのよ」


優しく壊れ物を扱うような手つきで頭を撫でられた
ふわりと髪が揺れる、微かに匂う茶芽さんの匂い

優しい陽の匂い