「…すまない。失念だった。気にするな」 「……捺穂さん。どうなの……?」 「……ほぼ記憶がないわ」 空気がどんよりとする 重苦しい 「まだ、お見舞い行ってるの……?」 「…行ってると思う。顔色が優れない日とかあるし」 捺穂さんは茶芽さんの婚約者 そんな大切な人を俺は奪った ジジ……ッ!! 煙草が短くなり灰が落ちる 俺が、殺したも同然だ