「いや、男だけで飲みたいんだよね」 「いーじゃん。飲みに行こうよぉ」 語尾を甘ったるく伸ばしながら腕を絡めようとするから軽くいなして側を離れた 「行くぞ、シノ」 「はっはい…」 「お兄さんー?」 「…………しつけぇ。あんまうっさいと…」 そこで口を止め女に向き直る 自然と口角は上がり黒い笑みが浮かんだ それを見て女は口を閉ざし固まってしまった 「行くよ、シノ」 「はい。」 シノが密かに俺に耳打ちした 「あんま、荒れないで下さい」