人混みがごった返す中鳥居の下で悠紀を待った


「……やっぱ、仕事押してんのかな?」

時計を見ればかれこれ2時間は経っている

電話しない俺も俺だけど悠紀の重荷には成りたくないから仕方なくここで待っている


「お兄さん一人?」

「はい?」

振り返れば若そうな女性の2人組がいて



酔っ払いかよ……

近くに寄らなくともわかる顔の赤さ、少し漂ってくる酒の匂い

「人を待ってるんです。遅れるらしくて」

「いいじゃん。あたし達と廻ろうよぉ~」

うわっー…タチわりぃ…

苦笑いをこぼしながら…軽く毒を吐きそうになる口を引き締める


「そろそろしたら、くるんで」


もう止して下さい、と牽制を軽くかけてみたりした