「威鶴、どうする?二人で話したいなら二人きりにするけど」

「そうだな……俺は三人と話したい。順番に1対1で、でも聞いていてほしいし、見ていてほしいんだ、俺の事」

「威鶴……」



最後くらい、長くみんなの瞳に映っていたい。



「長話はするつもりはないからさ」



刻み込んでほしいんだ。

俺が確かに存在していた事、こうして会話をしていた事を。



「わかったわ。威鶴のしたいようにして。私たちは威鶴をこの目に焼き付ける事に専念するわ。……それとも耳かしら?」

「耳だな。この容姿はなくならない」



レインとも笑い合う。

トーマは……無表情だ。



「トーマ」

「……なんだ?」

「愛してるぜ」

「お前に言われても嬉しくねぇよ」