「ちづちゃん、私はちづちゃんが思い出してくれただけで嬉しいから、いいの」

「依鶴……」

「いいの。会えただけで嬉しい」



本当だよ。

ずっと会いたかった。

私の全てを作り上げてくれた人。



「そうね。私もいーちゃんと会えたことが嬉しい。ずっと後悔してたから。……ううん、今でも後悔してることがある」



初めて、ちづちゃんが真剣な瞳を、真っ直ぐに、私に向けて来た。

今までで一番まっすぐで、揺らぎのない瞳。



「依鶴に、話してないことがある」



……なに?

ちづちゃんから緊張が伝わってくる。



「依鶴」



私に、話してないこと……?