タスケテ



      楽になりたい





デジャブ……そう思ったのもつかの間、また意識が一瞬途切れて、今度は真っ暗な外に立っていた。

ゆっくりと周りを見回す。



ここは……どこだろうか?



「威鶴?」



少し前を歩いていた男が、私に振り向く。



「……あ」



この人、さっき目の前に居た人……?

でも、この状況を『さっき』と言ってもいいのだろうか?



それより……あの苦しさが消えていることに、違和感を覚えた。