「威鶴」
「俺はこれで、十分なんだよ」
大きく時間を裂くわけにはいかない。
正規になると、1日がかりから1週間張り込みなんてのは当たり前。
ヘタすると1ヶ月を仕事に費やすこともある。
バイトは長くても3日だ。
それに基本は一晩で終わる。
仕事に時間を、縛られたくはない。
「……諦めないから」
そう言うとレインは席を立った。
今日はこれで終わりだ。
次の仕事が来るまでは、俺は別の仕事をして待機する。
外へ出ると、朝日が顔を出していた。
人もチラホラ、歩いている。
さて、別の仕事の準備をしに行くか。



