「一体何の話をしてたの?」
トーマは、お酒が飲めないの?
果汁100%って……少し子供みたいと思ってしまった。
「知らない間に二十歳超えてたから、酒の話とかしてた」
「……そうか、私たちが作られたのが18歳頃だったから……」
本来の『依鶴』の精神は、まだ18歳のままなのかもしれない。
……若いわ……。
トーマには、こうして本来の『依鶴』と私と威鶴の仲介役をしてもらっている。
何も知らない『依鶴』、私と威鶴は『依鶴』とは直接話が出来ないから、『依鶴』にとってはわけもわからずいきなり未来へタイムスリップ状態。
説明する人もいないのは、パニックになるのは当たり前。
だから、トーマにお願いして、私たちの仲介役をしてもらうことにした。
「お客様は?」
「あー、ぽつりぽつり来てた。その『依鶴』も占い師してた頃があったんだろ?いつも通りやってた」
「それならよかった」
トーマが怖くて客が来ないんじゃないかと……いやいや違くて、ちゃんと占い出来てるか心配だった。



