俺にはかーちゃんがいて。
とーちゃんがいて。
ねーちゃんがいて。
妹がいて。
そして、俺を慕ってくれていた『白蛇』の仲間がいた。
俺と叶香はヤンチャで、性格も似ている。
ねーちゃんはそんな俺たちをまとめる、典型的な姉貴で。
父親は俺に関心がなく、母親は子供思い。
そんな両親に嫌気が差した反抗期。
俺は白蛇を従えて、毎日喧嘩三昧だった。
父親は呆れて怒りもしない。
母親は心配はしているらしいけど、怖がりで、俺が脅せばすぐ思い通りの反応をくれる。
叱ってくれるのは決まってねーちゃんと叶香で、でも叶香の場合は喧嘩に発展することも多かった。
喧嘩をしていることは知っていても、どこまで残酷にしているのかまではわからなかったんだろう。
何人病院送りにしたか、数えるのも面倒だ。



