トーマは、ホッとした表情で私を見る。
私もその目を、見つめ返す。
……威鶴に怒られるかな。
それでもいいや、この人を助けたい。
竹原透眞の力になりたい。
「ありがとう」
ポツリ、そう言ったトーマに、少し恥ずかしくなった。
だっていつもなら『どーも』とか『サンキュ』とか『わりーな』とか言うでしょう?
こんな時に……頼ってくれた時にそんな事言うなんて、なんだかズルい。
もっと頼ってほしくなる。
「依鶴さん、これからまた占いか?」
そう聞いてきたトーマに、コクリ、頷く。
トーマはニッと笑って言う。
「じゃ、送る」
「……送る?」
「仕事場まで一緒に付いていく」
……トーマと一緒に出勤!?