軋むベッド。 静かに、隣から寝息が聞こえるのを確認して、体を起してベッドから出る。 ピカリ、ピカリ、メールを知らせる光が、ケータイを点滅させている。 『今日は帰ってくるの?』 約五時間前に受信したメールに、気付かなかった。 「……遥香かぁ。こりゃ心配かけたかも」 『ごめん、朝に一回帰るから』 姉にそう返し、再びベッドにもぐりこんだ。