「また来ます」 そう言って背中を向けて行ってしまったトーマ。 何しに来たんだろう? そう疑問に思うも、私の口角は不思議と上がり、心は満たされていた。 「お待ちしています」 そう言ったのは、接客の癖か、本心か。 自分の心なのに、よくわからなかった。