まぁいい、コイツのおかげで情報が絞れた。



「協力ご苦労だったな」

「……本当に用ってこれだけなのか?」



不信がる八坂。

何を想定していたんだか。



「無駄な争いはしない。トーマ、戻るぞ」

「おーよ」



トーマを連れて出入口へと向かう。

そういや、さっきチラリと過去を見た時に気付いた事があった。



前回は全員の精神に投下したから、そうだな……。



「八坂」



出入口に立ち、八坂を見る。



「まだ何かあるのか?」

「いや、意外な所があるんだな、と思って」



俺は静かに、爆弾を投下した。



「お前、実は純情だったんだな」



カァッと赤く染まる八坂にもう一言。



「初恋、精々頑張れよ」