この感覚には覚えがある。 足の先から頭まで、毛穴という毛穴が開くような感覚。 これは…。 来るか…。 来るか…。 「この間は突然帰ってごめんね」 キターーー! 振り向いた先には、妻が立っていた。 「紗希!」 「へへ、また来ちゃった」 「やっぱり夢じゃなかったんだ。また会いたいって思ってたんだよ」 10日ぶりの再会に、俺は自然と顔がほころんだ。