「ここにいる」 俺は高らかに告げた。 やや泣き腫らした顔をした天使が、俺に寄り添うように立っている。 その彼女を、たしかに相沢は見ていた。 そして、その目が大きく見開かれている。 「…本当…だ…」 「…!」 その言葉に、俺と妻は目を見合わせた。 「相沢!見えるのか?」 「見えるも何も、そこに…羽まで生やして…」 「…やったー!」