ダイダロスの翼

レイノルドがその後を追って角を曲がると、瑞緒はすでに大分先を歩いていた。


さらに脇道へと曲がるその背を追いながら、ふと考える。


「……俺はこのまま、あいつについていくだけでいいのか?」


瑞緒は違反を……銃を持つ者、町から出る者をなくすと言っていた。

ダイダロスの計画上、邪魔な人物である。


「……」


こちらへ背を向けて歩く姿はひどく無防備で、


「……」


やはり、子供だと思った。

今が好機だとしても、彼女を倒す気にはなれない。