ダイダロスの翼

フェンスを越え、町の中へ。


レイノルドが到着した場所は、林に沿って走る、人気のない農道だった。


「……さて」


どうやったらあの監視者に会えるか、答えはもう知っている。


レイノルドは銃口を天へ向け、引き金に指を掛けた。


すると。


「銃の所持は禁止、……もう知ってるわよね?

だったらどうして守らないのかしら」


星明かりよりも冷めた声と共に、レイノルドの背後で銃声が響いた。