奏花が買い物をしてくると言ったきり戻って来ないから僕は心配になって外へと捜しにいった。


…かなかっ、どこにいるんだ…。

「奏花ぁーっ」

力一杯叫んだ。

「……。」

しばらくの沈黙の後聞こえてきた声は…、


「…セ……ィ」

弱々しい僕が捜していた奏花のものだった。

再会したあの日僕の名前を教えたんだ、思い出してほしくて。