冬の花



美咲は驚いたように私を見たけど

私はただぎゅっと震えた手を握り締める



「ごめん、ありがとう。」


「ううん。」



美咲の本当の気持ちは分からなかったけど




なんとなく私まで切なくなった。




それからは特に話すこともなく

時間だけが過ぎていった





「ばいばい。」


「うん、じゃあね冬花。」




二人とも冴えない顔でで別れる



自分の部屋に戻っても暗い空気のまま。




ため息ばかりが溶けていく




その日は何も手につかず


夜もぼけぇっとしていた




私はいつの間にか寝ていて

目覚めの悪い朝を迎えた