「ありがとう、牧口さん、主任引き受けてくれて。」
「なんで、お礼なんか言うの?ちゃんと辞令が下りて来たのだもの。
引き受けるのは当然でしょ。鮎川室長。」
「だって、断るんじゃないかと思ってたから。」
「心配しょうね、あなたのおかげで私も変わったわ。
私、父の代わりに稼がなくっちゃだからって気負ってたんだと思う。
生意気言ってごめんなさい。父にもすごく叱られたわ。」
「お父さんは体調はどうなの?」
「まあ、良くなるものでもないから、それなりに頑張ってるんだうけど。」
牧口皐月の父は、脱サラして起業しようとした矢先に、
進行性の脳障害を患ってしまった。進行を遅らせる治療を受ける
意外手立てはない。
その為、牧口が父の意思をつごうと躍起になっていた。
結局、父親は、そんな無理なことを娘に押し付ける
つもりはないと一喝した。
まずは自分のスタンスで精一杯やることにしたと彼女は語ってくれた。
室長は、9月からアメリカの大学にご主人とともに留学することを公表し、
野乃はその後任として引継ぎをしている。
「なんで、お礼なんか言うの?ちゃんと辞令が下りて来たのだもの。
引き受けるのは当然でしょ。鮎川室長。」
「だって、断るんじゃないかと思ってたから。」
「心配しょうね、あなたのおかげで私も変わったわ。
私、父の代わりに稼がなくっちゃだからって気負ってたんだと思う。
生意気言ってごめんなさい。父にもすごく叱られたわ。」
「お父さんは体調はどうなの?」
「まあ、良くなるものでもないから、それなりに頑張ってるんだうけど。」
牧口皐月の父は、脱サラして起業しようとした矢先に、
進行性の脳障害を患ってしまった。進行を遅らせる治療を受ける
意外手立てはない。
その為、牧口が父の意思をつごうと躍起になっていた。
結局、父親は、そんな無理なことを娘に押し付ける
つもりはないと一喝した。
まずは自分のスタンスで精一杯やることにしたと彼女は語ってくれた。
室長は、9月からアメリカの大学にご主人とともに留学することを公表し、
野乃はその後任として引継ぎをしている。