世界の終わりに、君は笑う





「……彼女を――ネレイドを、此処に住ませてあげてほしい」

その言葉に、ネレイドは驚きを隠せない。

「彼女は心からその赤ん坊の傍にいたいと思っている。だから、あなたたちが働いている間だけでも、彼女に赤ん坊の面倒を見せてやってほしい。それが僕からの頼みだ」

先ほど、ディオンがネレイドに〝人間は好きか〟と聞いたのは、そのためでもあったのか。

無表情で、何を考えているか分かりにくいディオンだが、ちゃんとネレイドのことを思いやっていたんだな。

フェイは心の中で感心していた。

「女神様がよろしいのであれば、私たちは喜んで」

夫婦はふわりと微笑んだ。
ネレイドは満面の笑みになる。
そんな様子を見て、フェイとアンネッテも心が満たされた――。