「あぁっ!!」 渚が、悲鳴を上げる。 二人の妖は、あっとういまに空亡の中に飲み込まれていった。 「行かなきゃ!」 渚はまた、龍の姿になった。 「俺も連れていけ!」 「俺たちも……」 俺に続き、フラフラの二人も、 渚の背中に乗ろうとする。 《雅と健ちゃんは、待ってて!》 渚に言われ、二人は渋々あきらめた。 俺は一人で、渚の背中に飛び乗る。 すると渚はすぐに、上空に浮かびあがった。