右手に剣を、左手に君を



ギイン、と刀同士が打ち合う音が、上空まで響いてくる。


雅の長い十束剣を、迦楼羅は相変わらず短剣でさばき返す。



やがて彼らは、お互いに後にとびのいた。


二人の間に、距離が開く。


そう、彼らはどちらも接近戦より、

飛び道具が得意なんだった。



「八つ裂きにしてくれる!!」



迦楼羅は叫ぶと、その黒い翼をはためかせる。


その瞬間、すさまじい妖気が竜巻のように舞い上がり……。


羽根のナイフが、彼の周りに浮かんだ。


一瞬空中でピタリと止まったそれらは。


次の瞬間、雅に向かって一直線に飛んでいった。



「鎌鼬(かまいたち)!!」



雅は十束剣を、とても長刀をあつかっているとは思えない速さで、

横に振り払う!!


ビュオ、という音がして、

三日月形になった緑の風が、羽根のナイフの群れに突っ込んだ。



二つの攻撃は、丁度二人の中央でせめぎあい……。


ザシュ!!


お互いを、切り裂きあった。


そして、それでも力尽きなかった攻撃の欠片が、

それぞれの術者に向かう!!



「雅!!」