右手に剣を、左手に君を



渚はそう言うと、まぶたを閉じて集中しはじめた。



《無駄なことを……》



あざ笑うような、空亡の声が響いた。



《殺してしまえ。

祭りの始まりだ》



何より冷たい、その声によって。


地上にいる4人が、それぞれの武器を構えた。



「勝ってくれ……二人とも……」



俺には祈る事しか出来ない。


砂浜の四人は、しばらくにらみ合い……。


ざっ!!


最初に、砂が舞い上がったのは。


やはり、健太郎の足元だった。



「この前の決着をつけようぜ、九尾の狐!!」



そう言いながら、玉藻に斬りかかっていく。



「私は玉藻って名前があるのよ!!」



玉藻は、その剣を長い爪で受け止めた。



「私は、もう一度あの人間と戦ってみたかったのだが……」



迦楼羅が、こちらを見上げる。



「お前は、今の恒一には勝てない。

俺で十分だ」



雅が十束剣を構え、その切っ先を迦楼羅に向けた。