右手に剣を、左手に君を



「行くぞ!」



早速、倶利伽羅剣を構えて、

空亡に切り込もうとするが……。


ギイン!


切っ先が、何かにぶつかって、手首がしびれた。



「なに……っ!?」



もちろん、目の前には何もないように見える。


手を前に出すと、

透明なバリアのようなものに突き当たる。



「結界!!」



渚が小さく叫ぶ。


その途端。


俺と渚の身体だけが、宙に浮かんだ。


まるで、巨大なシャボン玉に乗ったように。



《玉藻、迦楼羅。

まずはその二人の相手をしてやれ。

先日のような失態は許さぬぞ》


「くそ……っ!出せ!!」



バン、と目の前の壁を叩くが、びくともしない。


砂浜の上空に浮かんだ結界。


その足元から、こちらを見上げる雅と健太郎の姿が見えた。


先日のような失態は許さない。


そう言われて、緊張する玉藻と迦楼羅の顔も……。