渚はまぶたを閉じる。
洞窟で自分が言った事を、思い出そうとするように。
そして、迷いを断ち切ろうとするように。
俺はそんな彼女の手をにぎり、言った。
「それに、俺は……
お前が龍神だろうが、精霊だろうが、人間だろうが構わない。
どんな姿でも……お前が、好きだから」
「……!」
渚はぱちりと、目を開けた。
青く澄んだ瞳が、きらきらと輝く。
「本当?」
「前から、そう言ってるだろ」
「たとえ、妖でも?」
「妖でも、だよ。
お前の魂が入っていれば、それでいい」
俺はお前の魂を、千年も求め続けて旅をしてきたのだから……。
見つめると、渚は嬉しそうに、ニターと笑った。
「へ、へへ、嬉しい……」
その顔は赤く、泣きそうだった。
ほんわかしたムードは、
「イチャイチャしてる場合じゃねーぞ」
という健太郎の一言で、元に戻された。



