それは、悪い条件じゃない。
むしろ、良すぎるほどだ。
「こんな作戦変更、反則だろ……!」
健太郎がうめく。
「渚、信じるな。
同じことだ。
龍神剣を渡したら、全員滅ぼされて、
それで終わりだ」
雅が必死に助言をする。
《そんなことはない。
私は約束は守る》
空亡の甘い不気味な声が、夜空に響いた。
「渚……」
「コウくん……」
渚は、俺の顔を見上げた。
とても、複雑そうな顔で……。
何か言って欲しい。
そんな顔をしていた。
「お前は……そんな世界で生きたいか?」
「…………」
「お前が夢見てたのは、
ばあちゃんや、雅や、健太郎もいる、
未来じゃなかったか?」
「うん……」



